こんにちは、しゅのと申します。
- スケールってなに?
- インターバルってなに?
- メジャースケールってなに?
これらの疑問を持つ方に向けて、この記事ではスケール、インターバル、メジャースケール、ドレミファソラシドに隠された12個の音について解説していきます。
理論と聞くと固い感じがしますが、基礎的な内容を知るだけでもギターの上達に直結します。覚えておいて損はないので、是非ご覧になっていって下さい。
内容に入る前に
前回の記事で「音程・度数」について基礎を解説しました。今回の内容を理解するために必要な部分は以下になります。理解が足りない部分があれば、是非こちらの記事もご覧ください。
- CDEFGAB(ドレミファソラシ)から次のドまでを1オクターブという
- この1オクターブの中に音は12個ある
全音と半音
本記事の内容である「12個の音」「スケール」を理解するために大切な知識を先に解説します。
「ド(C)・レ(D)」と「ミ(E)・ファ(F)」の2つの音程を比較してみましょう。これらは何度の関係でしょうか?(度数についてはコチラを参照ください)
どちらも1つ離れた音同士なので、2度の関係です。ここで、ギターの指板上で音の位置関係を見てみましょう。このように、実は同じ2度でも遠い2度と近い2度があることがわかります。
遠い2度は「全音」、近い2度は「半音」という名称があります。こちらは一般的に使われている用語になるので、是非頭に入れておきましょう。
「ドレミファソラシド」の全音・半音の関係
さきほど「ド(C)・レ(D)」と「ミ(E)・ファ(F)」の2つの音程を確認しました。続いて「ドレミファソラシド(CDEFGABC)」の全ての全音・半音の関係を確認していきます。
楽譜(五線譜)見ただけでは、全音と半音の関係がわかりづらいです。そのため、ギター指板上に置き換えて考えてみましょう。
「ド(C)・レ(D)」、「ミ(E)・ファ(F)」、「ソ(G)・ラ(A)」がそれぞれギター指板上でフレット1つ分 or フレット2つ分の関係かどうかで半音か全音かを判断できます。図を見ると一目瞭然です。
- ド(C)→ レ(D) :全音
- レ(D)→ ミ(E) :全音
- ミ(E)→ ファ(F):半音
- ファ(F)→ ソ(G):全音
- ソ(G)→ ラ(A) :全音
- ラ(A)→ シ(B) :全音
- シ(B)→ ド(C) :半音
これで、「ドレミファソラシド」の隣り合う音の半音・全音の組み合わせがわかりました。
下の「ド(C)」から「全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音」の並び順になっていることがわかります。
また、音楽理論において、2つの音の間の音程(距離)を『インターバル』と呼びます。音程は、音の高さがどれだけ離れているかによって決まりますが、インターバルは、メロディーやハーモニーを理解するために非常に重要な概念です。
「ドレミファソラシド」のインターバルは「全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音」の並びとなります。
よく書籍等でも述べられるのですが、「全、全、半、全、全、全、半」と覚えると覚えやすいです。
「ドレミファソラシド」のインターバルは、「全、全、半、全、全、全、半」
「ドレミファソレシド」には12個の音がある?
それではここからは、1オクターブの中に含まれる「12個の音」についてみていきましょう。
ギターを実際に手に取って、確認してみましょう!
わかり易くするために、今回はギターの5弦だけを使います。ここで、質問です。
5弦3フレットのCの音から1オクターブ上の音である5弦15フレットのCの音までに、音は何個ありますか?
一緒にギター指板上で確認してみましょう。
結論から言うと、12個の音があることがわかります。(15フレットのCは1オクターブ上なので数えません。その手前まででOKです)
12個の音の表し方
それでは、この「12個の音(特にドレミファソラシド(CDEFGAB)以外)はどのように表すのか?」を見ていきましょう。
これは、「#(シャープ)」と「♭(フラット)」という記号を使って表すことができます。以下説明していきます。
#(シャープ)を使って表す
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
英語 | C | C# | D | D# | E | F | F# | G | G# | A | A# | B |
イタリア語 | ド | ド# | レ | レ# | ミ | ファ | ファ# | ソ | ソ# | ラ | ラ# | シ |
CとDの間をC#, DとEの間をD#というように、元々の音から「半音高い」という意味を表す記号である#(シャープ)を使って表のように表すことができます。
実際にギターの5弦のフレット上で見てみるとこのように表されます。EとF、BとC間にはシャープの音は存在しません。(これはもうそういうものなので、深く考えなくてOKです)
♭(フラット)を使って表す
#(シャープ)が「半音高い」を表すのに対して、♭(フラット)という「半音低い」を表す記号も存在します。
このフラットを使っても同様に表すことができます。同じように表に示します。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
英語 | C | D♭ | D | E♭ | E | F | G♭ | G | A♭ | A | B♭ | B |
イタリア語 | ド | レ♭ | レ | ミ♭ | ミ | ファ | ソ♭ | ソ | ラ♭ | ラ | シ♭ | シ |
#と♭の区別は?
- #(シャープ):半音上
- ♭(フラット):半音下
C#とD♭って同じ場所だけどどういうこと?
このような疑問も持った方もいるかと思います。
「Cの半音上であるC#」と「Dの半音下であるD♭」は同じ音です。
「表し方が#とか♭とか2つあるのはなんで?」となるところではありますが、どちらも使われるものなのでこの機会に覚えてしまいましょう。
この段階では、この記号の意味とC#とD♭が同じ音ということが理解できればOKです。今後区別が必要なことが出てきた際には、その時にまた詳しく説明していきます。
スケールとは
実は、皆さんに馴染みのある「ドレミファソラシド」は「スケール」になっています。
『スケール』とは、「音の並び方」を指す単語で、日本語では「音階」などと訳される。基準の音から順番に、1オクターブ内の音を並べたもの。
スケールって何?なんで12個の音からいくつかの音を取り出して使うの?
急にスケールとか言われてもよくわからないですよね。。簡単に解説していきます。
ここで、実際にギターを手に取って、5弦の3フレットから15フレットの音全てを使って順番でもランダムでもいいので、適当になぞってみましょう。
どうですか?全然音楽的ではないですよね? 機械的に音を並べた感じで、情緒もへったくれもないです(笑)
スケールというのは、簡単にいうと12個の音の中から音楽的になるように、ある一定のまとまりを感じられるように使う音を厳選する「音のパッケージ」のようなものです。
音楽的に表現するために、スケールが作られたと考えるとわかりやすいと思います。
インターバルが「全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音」となっているスケールのことをメジャースケールと呼びます。「ドレミファソラシド」です!
そして、「ド」つまり「C」の音から始まるメジャースケールを「Cメジャースケール」と呼びます。
「Cメジャースケール」を聞いてみましょう!
とても音楽的であることが体感できるかと思います。
スケールには色々なものが存在しますが、この最も有名であろう「Cメジャースケール」は
12個の音から「C D E F G A B(ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド)」の7つの音を選んだもので、
インターバルは「全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音」となっているスケールです。
以下図に示します。
今の段階ではCメジャースケールは音のパッケージであり、スケールを使うことで「音楽的な表現ができる」ということを体感し、概要を理解できていればOKです。
『Cメジャースケール』凄い!響きも美しいです✨
すごい!音楽してるって感じるよ♪
練習問題
以下練習問題を用意しました。是非チャレンジしてみて下さい。
① 2つの音の間の音程(距離)を何と呼ぶか
② フレット1つ分、フレット2つ分の音程をそれぞれ何と呼ぶか
③ CDEFGAB(ドレミファソラシ)の中に音は何個あるか
④ 「半音高い」「半音低い」を表す記号はそれぞれ何か
⑤ 音楽的になるように、ある一定のまとまりを感じられるように使う音を厳選する音の「パッケージ」のようなものを何と呼ぶか
⑥ 「ドレミファソラシド」のインターバルは何か
まとめ
この記事では以下を解説しました。ここまでお疲れ様でした!
- 同じ2度でも遠い2度と近い2度があり、それぞれ「全音」「半音」と呼ぶ
- ドレミファソラシ(CDEFGAB)の中には12個の音が存在する(#と♭での表し方)
- ドレミファソラシド(CDEFGABC)はスケールである
- スケールとは12個の音から使う音を厳選したパッケージのようなものであり、音楽的に表現するために作られた
- ドレミファソラシド(CDEFGABC)のインターバルは「全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音」
他にどのようなスケールがあるのか? C以外から始まる時はどうなるの?など鋭い方は色々と疑問に思うことでしょう。
そういった話は、以下記事で解説しています!コチラも是非ご覧ください。
今回はここまで理解してもらえたら嬉しいです!それでは、また。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
現段階では知識で足りない部分もありますが、以下記事でコード進行を度数・ディグリー表記で捉える方法について解説しています。気になる方はこちらも是非チェックしてみてください。
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