こんにちは!しゅのです。
この記事では、スピッツさんの名曲「空も飛べるはず」のコード進行を分析・解説します。(作詞・作曲:草野正宗)
- 「空も飛べるはず」のKey(キー)を知りたい
- 王道のコード進行を学びたい
- なぜこの曲が「エモい」のか、理論的に知りたい
本記事は、音楽理論を学んだことでギターがさらに楽しくなったギタリストによる、コード進行分析記事です。
1994年のリリースから30年以上経っても色褪せない、まさにJ-POPの教科書のような一曲ですよね。ドラマ「白線流し」を思い出す方も多いのではないでしょうか。
シンプルなコードが多いですが、その中に隠された「スピッツらしいスパイス」を一緒に紐解いていきましょう!
原曲はこちら↓(スピッツ / 空も飛べるはず(YouTube))
※記事の内容には細心の注意を払っていますが、分析違いや解釈の相違が発生する可能性も十分にございます。あくまで一個人の見解であることをご留意いただけますと幸いです。
「空も飛べるはず」コード進行分析
まずは、キー(Key)とダイアトニックコードを確認します。
キー(Key)とダイアトニックコード
この曲のキーは「Cメジャー」です。
ギターでもピアノでも最も親しみやすいキーですが、だからこそ作曲者のセンスが光ります。
● ダイアトニックコード(キー:Cメジャー)
| Ⅰ | Ⅱm | Ⅲm | Ⅳ | Ⅴ | Ⅵm | Ⅶm-5 |
| C | Dm | Em | F | G | Am | Bdim |
● 四和音ダイアトニックコード(キー:Cメジャー)
| ⅠM7 | Ⅱm7 | Ⅲm7 | ⅣM7 | Ⅴ7 | Ⅵm7 | Ⅶm7-5 |
| CM7 | Dm7 | Em7 | FM7 | G7 | Am7 | Bm7-5 |

それでは、実際に『コード進行』を見ていきましょう。

よーし!スピッツの魔法を解き明かすぞ〜!
度数表記とは?
「コード進行を度数・ディグリー表記で理解する方法」について、基本的な内容をまとめた記事を作成しています。「度数表記ってなに?」という方は、まずは以下記事をご覧ください。
イントロ
[通常表記]
|C G|Am|C G|Am|
|C G|Am|F~|F G|
[度数表記]
|Ⅰ Ⅴ|Ⅵm|Ⅰ Ⅴ|Ⅵm|
|Ⅰ Ⅴ|Ⅵm|Ⅳ~|Ⅳ Ⅴ|
ポイント:高揚感のある「Ⅰ Ⅴ Ⅵm」
始まりは「C G Am」と、トニックからドミナントを経てマイナーへ着地する動きを繰り返します。非常に疾走感があり、物語が始まるワクワク感を感じさせます。
最後に「F(Ⅳ)」で一呼吸置いてから「G(Ⅴ)」へ繋ぐことで、Aメロへの導入を確かなものにしています。
Aメロ
(♪幼い微熱を下げられないまま〜)
[通常表記]
|C|Dm|G|Am|F|C|D|G|(×2)
|Am|Am|F|F|
|Dm|Em|F|G|
[度数表記]
|Ⅰ|Ⅱm|Ⅴ|Ⅵm|Ⅳ|Ⅰ|Ⅱ|Ⅴ|
|Ⅵm|Ⅵm|Ⅳ|Ⅳ|
|Ⅱm|Ⅲm|Ⅳ|Ⅴ|
ポイント:ノンダイアトニックコード「D(Ⅱ)」
ここで注目したいのが、7小節目に出てくる「D(Ⅱ)」です!
キーCにおいて本来は「Dm」のはずですが、あえてメジャーの「D」が使われています。
Ⅱ(D)→ Ⅴ(G): これは「ツーファイブ(ツーファイブワンの一部)」と呼ばれる手法です。
次の「G」というドミナントコードへ向かう推進力を強め、一瞬だけ視界がパッと開けるような明るい印象を与えます。
『ツーファイブワン』:文字通りダイアトニックコード上で「Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ」の進行を表しており、非常に解決感を感じさせてくれるコード進行として様々な楽曲に使われています。
後半の「Dm→Em→F→G」は、お馴染みの『順次進行』ですね。一歩ずつ階段を登るようにサビに向けてエネルギーを溜めています。
順次進行:ダイアトニックコードの隣のコードに進む進行
サビ
(♪君と出会った奇跡が〜)
[通常表記]
|C G|Am|F G|C|
|F G|Em Am|D|G|
|C G|Am|F G|C|
|F G|Em Am|F|G|
[度数表記]
|Ⅰ Ⅴ|Ⅵm|Ⅳ Ⅴ|Ⅰ|
|Ⅳ Ⅴ|Ⅲm Ⅵm|Ⅱ|Ⅴ|
|Ⅰ Ⅴ|Ⅵm|Ⅳ Ⅴ|Ⅰ|
|Ⅳ Ⅴ|Ⅲm Ⅵm|Ⅳ|Ⅴ|
ポイント:王道と意外性の組み合わせ
サビの前半は「Ⅰ Ⅴ Ⅵm」のイントロと同じ動きから、「Ⅳ Ⅴ Ⅰ」という非常に安定した着地を見せます。
しかし、7小節目で再び「D(Ⅱ)」が登場!サビの盛り上がりの中でこのメジャーの響きが来ることで、歌詞の切なさと希望が混ざり合った絶妙な感情を演出しています。

「D」が来た瞬間の、あの「ふわっ」とした感じがたまらないね!

そうだね!普通のDmよりもドラマチックに聞こえる感じがするよね!
間奏・ソロパート
[通常表記]
|Am|Am|F|F|Am|Am|F|F|
|Dm|Em|F|G|
[度数表記]
|Ⅵm|Ⅵm|Ⅳ|Ⅳ|Ⅵm|Ⅵm|Ⅳ|Ⅳ|
|Ⅱm|Ⅲm|Ⅳ|Ⅴ|
ここは「Ⅵm(Am)」と「Ⅳ(F)」を繰り返す、少し憂いを含んだパートです。
静かに情熱を燃やすようなソロパートを経て、再び『順次進行(2-3-4-5)』でラストサビへ向かって一気に駆け上がります。
まとめ

お疲れ様でした!「空も飛べるはず」のコード進行はいかがでしたか?
- 「D(Ⅱ)」の活用: 本来マイナーの場所をメジャーにすることで、爽快感と推進力を生んでいる。
- 安定の順次進行: サビ前などの盛り上げには「Ⅱm-Ⅲm-Ⅳ-Ⅴ」が鉄板。
- イントロの勢い: 「Ⅰ-Ⅴ-Ⅵm」の繰り返しのリズムが、曲全体の疾走感を作っている。
スピッツの曲は、シンプルに見えてこうした「ノンダイアトニックコードのスパイス」が本当に上手く配置されています。ぜひ「D」コードを弾く時は、その響きの変化を噛み締めてみてください!
以下、「音楽理論の学習におすすめの本」を紹介させていただきます。私はこの方の説明が本当にわかり易く、理論が少しずつ理解できるようになりました。
その他記事も色々書いていますので、よかったら覗いていってもらえたら嬉しいです!
それではまた。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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