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曲のキーとは?初心者ギタリストでも分かる音楽理論の基本と判別方法

曲のキーとは?_サムネ 音楽理論
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  1. 要点まとめ
  2. キーの基本定義と考え方
    1. キーとは何か
    2. なぜキーが重要なのか
  3. キーの仕組みと構造(ギター指板での理解)
    1. メジャーキーの構造
    2. ギター指板での視覚化
    3. キーシグネチャー(調号)
  4. 具体例で学ぶキーの判別方法
    1. 方法1: 楽曲の最後の音で判別
    2. 方法2: コード進行から判別
    3. 方法3: 調号を確認
  5. よくある勘違いと落とし穴
    1. 勘違い1: 「一番多く出てくるコードがキー」
    2. 勘違い2: 「キーが分かればすべてのコードが予測できる」
    3. 勘違い3: 「メジャーキーとマイナーキーは全く別もの」
  6. ケース別Q&A
    1. Q1: 楽曲の途中でキーが変わったらどうするの?
    2. Q2: カポタストを使った場合のキーは?
    3. Q3: 同じキーでもフレットポジションが違うのはなぜ?
    4. Q4: マイナーキーの判別が難しいのですが?
    5. Q5: ジャズやブルースではキーの概念が違うの?
  7. ギタリスト向け実践ツール
    1. キー判別チェックリスト
    2. 頻出キーとコード進行早見表
    3. 練習用スケールポジション
  8. 用語集
    1. ダイアトニックコード
    2. 主音(トニック)
    3. 属音(ドミナント)
    4. 下属音(サブドミナント)
    5. 平行調
    6. 同主調
    7. 転調(モジュレーション)
    8. セカンダリードミナント
    9. 借用コード
    10. ケーデンス
    11. 調号
    12. モード
    13. エンハーモニック
    14. クロマチック
    15. ペンタトニックスケール
  9. 参考文献・出典
    1. 学術・教育機関
    2. 専門書籍
    3. オンラインリソース

要点まとめ

曲のキー(調)とは、楽曲の音楽的な「基準音」と「音階の種類」を示すものです。例えば「キーC」なら「ドを中心とした長調の音階」を意味します。

ギタリストにとってキーを理解することで、コード進行の予測、効果的なソロ演奏、他の楽器との合奏が格段に向上します。キーは楽曲の「音楽的な住所」として機能し、演奏の方向性を決める重要な要素です。

キーの基本定義と考え方

キーとは何か

キー(調)は音楽において「楽曲の中心となる音」と「その音を基準とした音階の種類」を組み合わせたものです。音楽理論では「調性(トナリティ)」とも呼ばれます。

キーは以下の2つの要素で構成されます:

  1. 主音(トニック): 楽曲の中心となる音(例:C、G、Fなど)
  2. 調性: 長調(メジャー)または短調(マイナー)

なぜキーが重要なのか

ギタリストにとってキーの理解は以下の理由で不可欠です:

  • コード進行の理解: キーが分かれば、楽曲で使われるコードが予測できる
  • スケール選択: ソロ演奏で使用する音階を正確に選べる
  • 転調の認識: 楽曲中のキーチェンジを把握できる
  • セッション対応: 他の楽器奏者との合奏がスムーズになる

キーの仕組みと構造(ギター指板での理解)

メジャーキーの構造

メジャーキーは「全全半全全全半」の音程パターンで構成されます。

キーCメジャーの例:

C - D - E - F - G - A - B - C
ド  レ  ミ  ファ ソ  ラ  シ  ド
  全  全  半   全  全  全  半

ギター指板での視覚化

5弦ルートのCメジャースケール:

|------|------|------|------|------| ← 1弦
|------|------|--●--|------|------| ← 2弦(E)
|------|------|--●--|------|------| ← 3弦(C)  
|------|------|--●--|------|------| ← 4弦(G)
|--●--|------|------|------|------| ← 5弦(C)
|------|------|------|------|------| ← 6弦
   3f     4f     5f     6f    7f

キーシグネチャー(調号)

各キーには固有の調号があります:

キー調号シャープ/フラット
Cなしなし
G♯×1F♯
D♯×2F♯、C♯
F♭×1B♭
B♭♭×2B♭、E♭

具体例で学ぶキーの判別方法

方法1: 楽曲の最後の音で判別

多くの楽曲は主音(トニック)で終わります。

実例:

  • “Let It Be” (The Beatles) → 最後がC音 → キー:C
  • “Wonderwall” (Oasis) → 最後がG音 → キー:G

方法2: コード進行から判別

楽曲で最も安定感のあるコード(トニックコード)がキーを示します。

キーCの代表的コード進行:

C - Am - F - G (I - vi - IV - V)
C - F - G - C (I - IV - V - I)

方法3: 調号を確認

楽譜がある場合、冒頭の調号でキーが判別できます。

判別フローチャート:

調号なし → キーC または Am
♯1個 → キーG または Em  
♭1個 → キーF または Dm

よくある勘違いと落とし穴

勘違い1: 「一番多く出てくるコードがキー」

間違い: 楽曲で最も頻繁に現れるコードがキーのトニックコード

正解: 最も「安定感」があり「解決感」のあるコードがトニック

勘違い2: 「キーが分かればすべてのコードが予測できる」

間違い: キー内の7つのコードしか使われない

正解: セカンダリードミナント、借用コードなど、キー外のコードも頻繁に使用される

勘違い3: 「メジャーキーとマイナーキーは全く別もの」

間違い: メジャーとマイナーは独立した概念

正解: 平行調(例:CメジャーとAマイナー)は同じ調号を共有する

ケース別Q&A

Q1: 楽曲の途中でキーが変わったらどうするの?

A: これを「転調(モジュレーション)」と呼びます。新しいキーに応じてスケールやコードを切り替える必要があります。よくあるパターンは半音上や完全5度上への転調です。

Q2: カポタストを使った場合のキーは?

A: カポの位置分だけキーが上がります。例:2フレットにカポ→実音は全音(2半音)高くなる。楽譜上キーGでも、カポ2フレットなら実際はキーAで演奏されます。

Q3: 同じキーでもフレットポジションが違うのはなぜ?

A: ギターは同じ音を複数の場所で演奏できるためです。キーGのスケールも3フレット、7フレット、10フレットなど様々なポジションで演奏可能です。

Q4: マイナーキーの判別が難しいのですが?

A: マイナーキーは以下の特徴があります:

  • 暗い、悲しい響き
  • よく使われるコード進行:i-VII-VI-VII(例:Am-G-F-G)
  • 楽曲の終わりがマイナーコードであることが多い

Q5: ジャズやブルースではキーの概念が違うの?

A: 基本概念は同じですが、より複雑なハーモニーを使用します:

  • ジャズ: 頻繁な転調、テンションコード、代理コード
  • ブルース: ブルーノートの使用、ドミナント7thコードの多用

ギタリスト向け実践ツール

キー判別チェックリスト

楽曲分析時に使える実践的チェックリスト:

□ Step1: 楽曲の最初と最後のコードを確認

□ Step2: 最も安定感のあるコードを特定

□ Step3: 使用されているコード群を分析

□ Step4: スケール音を確認

□ Step5: 調号(楽譜がある場合)をチェック

頻出キーとコード進行早見表

ギターで演奏しやすいキー TOP5:

  1. キーG: コード例 G-Em-C-D
  2. キーC: コード例 C-Am-F-G
  3. キーD: コード例 D-Bm-G-A
  4. キーA: コード例 A-F#m-D-E
  5. キーE: コード例 E-C#m-A-B

練習用スケールポジション

各キーの基本スケールポジション(タブ譜風表記):

キーG メジャースケール(3フレットポジション):

e|--2--3--
B|--3--5--
G|--2--4--5--
D|--2--4--5--  
A|--2--3--5--
E|--3--5--

用語集

ダイアトニックコード

特定のキーに属する7つの基本コード。キーCなら:C, Dm, Em, F, G, Am, Bm♭5

主音(トニック)

キーの中心となる音。安定感と解決感を持つ

属音(ドミナント)

主音の5度上の音。トニックへの強い解決傾向を持つ

下属音(サブドミナント)

主音の4度上の音。トニックとドミナントの中間的役割

平行調

同じ調号を持つメジャーキーとマイナーキーの関係(例:CメジャーとAマイナー)

同主調

同じ主音を持つメジャーキーとマイナーキーの関係(例:CメジャーとCマイナー)

転調(モジュレーション)

楽曲の途中でキーが変わること

セカンダリードミナント

一時的に他のコードをトニックとして扱うドミナントコード

借用コード

平行調や同主調から「借りてきた」コード

ケーデンス

コードの連鎖による調性感の確立。特にV-I進行は強い解決感を持つ

調号

楽譜の冒頭に記される♯や♭の記号。キーを示す

モード

同じ音階を異なる音から始める音階システム

エンハーモニック

異名同音。例:F♯とG♭は同じ高さの音

クロマチック

半音階的な音の動き

ペンタトニックスケール

5音音階。ギターソロでよく使用される

参考文献・出典

学術・教育機関

  1. バークリー音楽大学「ハーモニー理論基礎」
  2. 国立音楽大学「音楽理論概説」
  3. 東京音楽大学「ギター音楽理論」

専門書籍

  1. 「ギタリストのための音楽理論」(リットーミュージック)
  2. 「実践的コード理論」(中央アート出版社)
  3. 「ハーモニー分析入門」(音楽之友社)

オンラインリソース

  1. Coursera「音楽理論基礎コース」
  2. YouTube「Rick Beato – Music Theory」
  3. Ultimate Guitar「Theory Lessons」
この記事を書いた人
しゅの

音楽理論を学び見える世界が変わりギターが何倍も楽しくなりました。
音楽理論を知ることでギターがもっと楽しくなる人を増やしたい!と思いブログを書いています。
ギター歴:8年, 50回以上のライブ経験あり

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